医療保険は、生命保険会社だけではなく、共済からも販売されています。
共済は手頃な保険料のプランが多いので、主婦のみなさんには魅力的だと思います。
では、生命保険会社と共済の医療保険はどっちがおすすめなのでしょうか?
ということで、「今回は共済はお得なのか?」についてお話しします。
そもそも共済と保険と何が違うの?
生命保険会社は営利(利益)を目的としますが、共済は営利を目的としないなど、違いがありますが、加入者の立場からいうと、違いはありません。
基本的な保険の仕組みはどちらも同じです。
ですから、どちらがオススメなのか結論をいうと「生命保険でも共済でも、保障内容が良くて、保険料が安いほうを選べば良い」ということになります。
と、説明すると
「利益を出さない分、共済の方がお得!」と思われる方が多くいますので、少し説明します。
確かに、利益を出さない分、共済の方が良心的のように思えるし、保険料が安くできるように感じるかもしれません。
でも、そもそも利益ってなんでしょうか?
利益を単純に式に表すと、
利益=保険料収入− 保険の支払 − 経費 + 運用益
です。
つまり、利益は、保険料収入と保険の支払(給付費)だけで決まるものなく経費を除いた金額です。
ですから、共済が非営利といっても人件費をはじめとした経費を節約する努力がなければ意味がないと言うことです。
ちなみに、インターネット保険の方が、大手保険会社より安い保険料で提供できるのは、人件費・店舗費などを抑えることができるため、経費の部分を小さくできるからです。
それから、保険料を原資としてどれだけ運用益をふやせるかということも重要です。
保険会社だけでなく、共済も契約者から預かった何兆円ものお金を運用しています。
これだけの金額の運用ですから、運用の良し悪しが利益の大小に影響してきます。
ですから、単純に「非営利=お得」というわけではないということです。
共済の保険料が安いのは保障が少ないから
非営利だから必ずしも共済の保険料が安いわけではないことをお話ししました。
でも実際、1ヶ月1000円から入れるお手頃な医療保険を共済は出していますよね。
では、なぜこんなに保険料が安いのでしょうか?
結論から言うと、安いのは保障が少ないからです。
例えば、コープ共済の場合、保険料が1000円のプランだと、入院日額2000円です。
一方、保険会社は日額1万円前後を勧める場合が多いので、保険料が高くなっているということです。
それから、保険会社の場合、基本の保険料は必ずしも高いわけではありませんが、セールスの方に勧められるままに加入した場合、本人が認識していない特約(オプション)がついていることがあります。
その結果、よく保障内容がわからないままま「保険会社の医療保険は高い」と思っている場合もあります。
ですから、もし加入を検討している共済があれば、今入っている医療保険の基本となる保険料を確認してみると良いでしょう。
ちなみに ライフネット生命だとホームページで基本となる保険料の試算ができます。
「終身医療保険・女性35才・入院日額5000円・手術給付金:5万円」で試算すると、1ヶ月の保険料は1851円です。
もちろん保険会社によって金額は違いますが「保険会社も基本となる保険料は意外に高くはないな」と思ったのではないでしょうか?
それから、今の保険料だけでなく「いつまでに、いくら払うと、何才まで保障してくれるのか」もしっかり確認することが必要です。
なぜなら、共済のプランは、保障期間の上限が60〜70才までとなっていることが多いので、保険料が安く抑えられているからです。
一方、生命保険会社は終身保障(死亡するまで保障)を勧める場合が多いので、保険料が高くなってしまうということなんです。
というわけで、共済だから保険料が安い、生保だから保険料が高い、という単純な話ではないことがご理解いただけたと思います。
それでは結論です。
見直しの前は、冷静に今入っている保険と、これから加入しようと考えている保険の保障内容と保険料をしっかり比較しましょう。
安い保険(共済)は理由があるということをお忘れなく。