「がんは高額な薬や注射を使うらしいから医療費が心配・・・」
「うちはがん家系だし、がん保険に入ったほうが良いのかな」
と、がん保険に加入すべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
日本人の約半数ががんにかかる今、がんのための医療費をしっかり用意したいと思う方が増え、がん保険の人気が年々上昇しています。
とても身近な病気となったがんですが、果たして、がん保険に加入する必要はあるのでしょうか?
今回は、がん保険についてずばり解説します。
女性の場合、50歳までに20人に1人が発症
国立がん研究センターの報告によると、日本人が一生涯でがんを発症する確率は、女性46.5%、男性61.9%、発表されています。
よく聞く日本人の2人に1人ががんになるというのはこのデータからきています。
もちろん、これは「一生涯」ということです。
年代によって数字にかなりの開きがあって、39歳までの発症率は、女性1.8%・男性1.1%、49歳まででも、女性5.2%・男性2.5%、となっています。
つまり、子育て世代の主婦は39歳までに50人に1人、49歳までに20人に1人は発症するという結果です。
確率的には、高いとも言えるし、低いとも言えますよね。
でも、保険に入る入らないを決めるのは確率ではなく、「起きる確率が低くても、万一が起きた時に、お金のダメージが大きい」ということです。
がん治療で必要な費用は・・・実際は結構高い
では、がんになったときどのくらいお金がかかるのでしょうか?
少し古いデータになりますが、2009年にガン政策情報センターが、がん患者1,600人にアンケートを実施しています。
このアンケートの中には「がん治療やその後遺症軽減のために支払った費用はおよそいくらですか。もっとも費用のかかった1年間の合計額をお答えください。」という質問があります。
その結果は、0~50万円未満が20.9%、50~100万円が21.5%、100~150万円が14.6%、150万円~200万円が7.0%、200万円以上が15.1%、無効・無回答が20.9%という結果になりました。
ちなみに最も高い方はなんと5700万円という方もいます。
こう見ると健康保険の高額療養費制度があっても、年間100万円以上かかることも珍しくないという結果です。(↓↓↓高額療養費について知りたい方はこちら↓↓↓)
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もちろん、健康保険の高額療養費制度によって、治療費は年間100万円もかからないはずですが、がんにかかった人は実際はそれ以上払っているも多いということです。
アンケート結果「まとめ」にも記載されているのですが、実際にがんになった場合、「負担が増えても、より質の高い治療を望む」患者が多いということだと思います。
費用の内訳が記載されていないので詳細はわかりませんが、自分が納得できる治療を受けるためにはお金がかかるということです。
がん保険に入っておいたほうが良い人をずばり教えます
健康保険の高額療養費があるからと安心していた方も、実際のアンケート結果をみると、少し考え方が変わると思います。
確かに「負担が増えても、より質の高い治療を望むか」と言われると私自身、こどもが独り立ちできるまではどんな治療も受けたいと思います。
でも、アンケート結果からは、保険金がないとすれば、最低でも100万円貯金がなければ、お金の心配で治療に集中できないといえるでしょう。
結論として、十分な貯金がないとなれば、保険で対応するしかないということになります。
今のがん保険は自由診療もカバーするものも出ていますので、高額な自由診療の医療費も対応可能となります。
最低限の保険ということでお話ししていますので保険料が増えることはおすすめしたくないのですが、特に「がん家系の方」はがん保険(特約)に入っておいた方が良いとおもいます。
なぜなら、がんの要因の一つは遺伝といわれており、遺伝的にがん体質の方は、若いうちからがんになったり、繰り返し発病する可能性も高くなるからです。
もちろん「がん家系」の方が必ずしも「がん体質」というわけではありませんが、万一の保険ですので、「がん家系」「貯金が少ない」「小さい子供がいる」すべてに当てはまる方であれば、主婦であってもがん保険に入ったほうがよいと考えます。